『METHODS』誌 特集号: ワクチン免疫原性試験のための新しいマルチプレックスアッセイ

最近開発されたテストにより、混合ワクチンの評価に必要なコストが削減され、サンプル量も減少しました。

METHODS Special Issue: New Multiplex Assay for Vaccine Immunogenicity Testing

インド血清研究所の研究者たちは、混合ワクチン製造の品質管理のために多くの国で推奨されているマウス免疫原性試験を実施するための新しいマルチプレックスイムノアッセイを開発しました。血清学的アッセイの設計の際に、xMAP® テクノロジー が採用されました。このアッセイは、ELISA法と比較して、高いスループットと迅速な分析、そして少ないサンプル量が特長です。

血清学的アッセイの仕組み

研究チームは、この研究成果を『Methods』誌に発表しました。彼らが開発した5プレックスアッセイは、「Tdapワクチンを接種した動物の百日咳抗原(百日咳毒素、線維状赤血球凝集素(FHA)、ペルタクチン(PRN)、破傷風(T)、ジフテリアトキソイド)に対する血清(IgG)抗体の濃度を同時に測定します」と著者らは記しています。

混合ワクチンは多くの理由から重要ですが、前臨床評価は困難な場合があります。開発段階の後期においても、このような多価ワクチンのモニタリングは困難です。そのため、世界保健機関(WHO)と欧州薬局方(European Pharmacopeia)は、マウスを用いた非致死性免疫原性試験を推奨しています。従来の試験では、「ワクチンを段階的に希釈してマウスを免疫し、百日咳ワクチンの各成分に対する血清IgG抗体反応をELISA法で測定していました。」

マルチプレックス解析によるコストと時間の削減

このマルチプレックスのプロジェクトは、コストが高く、実行が面倒で、大量の血清を必要とするELISA の必要性を排除するために開始されました。研究チームがxMAP® テクノロジー を選択したのは、この分野での実績があったことが理由としてあげられており、「ワクチン誘発結合抗体の評価におけるこのプラットフォームの精度とハイスループットの利点が、いくつかの研究ですでに報告されています」と著者らは報告しています。

開発後、様々な希釈率で免疫した動物から採取した血清サンプルを用いてマルチプレックスアッセイを評価しました。「このアッセイは、5つの抗原すべてに対するIgG反応の用量依存的傾向を予測することができました。これは、臨床的有効性が証明された基準ワクチンバッチに対する(各)ワクチンの効力と品質を定義するために重要です」と研究者は指摘しています。検証は国際的な規制ガイドラインに従って実施されました。

「ここで説明するアッセイは、特異性、選択性、再現性、正確性のすべての要件を満たしているため、マウス血清サンプル中のDTaP3抗体の検出において、従来のELISA法に代わる有効な方法である」と著者は結論付けています。

リソース

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