ハイゲインモードによる細胞外小胞の高感度検出とその特性解析
近年、細胞外小胞(EV)は研究者から注目を集めています。これらのサブミクロン粒子は、体内の広大な細胞間コミュニュケーションネットワークの一部であり、細胞から他の細胞に重要な生体シグナルを伝達します。
このシグナル伝達を行うために、EVは特定の分子カーゴ(RNA、DNA、およびタンパク質)を運びますが、研究者はこれらのカーゴを利用して病気や健康全般についての知見を得ることができます。たとえば、がん細胞に由来するEVは、がんの種類と病期を識別するための有望なマーカーであり、EV自体が発がんのシグナル伝達経路において重要な役割を果たす可能性があります。
EVはその可能性を秘めていますが、含有される重要な情報にアクセスすることは容易ではありません。EVのサイズは20nmから500nmと非常に小さいため、検出、分離、研究を正確に行うことは困難でした。さらに、EVが運ぶ分子カーゴを特定するためには、複数の測定対象を同時に検出する必要があります。一般的には、EVの特定の構成要素およびEVが運ぶ可能性のあるタンパク質や核酸を標的とした蛍光色素を結合させた抗体や染色薬を用いて行います。
これらの課題を解決するために、Amnis™ ImageStream™X Mk II イメージングフローサイトメーター
は、高感度でEVを検出して特性を解析できます。新たにリリースされたAmnis ImageStreamのHigh Gainモードは、さまざまな種類のEVやウイルスを正確に検出し計測することを可能にします。
ハイゲインモードでは、Amnis ImageStreamに搭載されたTDI CCDカメラのゲインが高く設定されており、微粒子由来のシグナルを増加させます。400mW 488nmのレーザーとフォトニック感度の向上により、最大10種の蛍光色素の同時測定が可能となり、EV検出抗体と複数のカーゴエレメント用の色素を組み合わせることができるようになりました。
Amnis ImageStreamは、感度、強力な検出機能、最大10種の蛍光色素を柔軟に組み合わせられる仕様によって、幅広い研究用途に対応しています。Amnis ImageStreamのハイゲインモードについては、アプリケーションノート(日本語/PDF) をご覧ください。
Amnis ImageStreamが研究を促進する際にどのように役立つかについて、さらに詳しく知りたい場合は、製品カタログ(日本語/PDF)と当社ウェブサイトの製品ページにアクセスしてください。
Amnis™ ImageStream™X Mk II イメージングフローサイトメーターは、研究用機器です。体外診断用機器としての使用はできません。研究用試薬と併せてお使いください。
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