AIベースのデータ分析は、イメージングフローサイトメトリーの解析を簡素化し再現性を向上させます。
フローサイトメトリーは科学研究において必須装置の一つですが、イメージングフローサイトメトリー(IFC)のデータ分析に用いるソフトウェアの習得には時間と手数がかかります。しかし、AIを利用した画像分析ソフトウェアの登場は、その習得プロセスを一変させました。AIを利用した画像分析ソフトウェアは分析スループットと検出能力を劇的に向上させ、IFCデータの分析プロセスを自動化します。
これまで画像分析ツールを使いこなすためには、マスキングとフィーチャーを創出する必要がありました。ところが、人工知能の最近の革新によって、画像分析プログラムが大幅に改善され、研究者は細胞分析の自動化と改善を行えるようになりました。そして信頼性と再現性がより高い結果を得られるようになりました。
AIベースの画像分析ツールは近年の進歩でさらなる最適化が施され、大規模なデータセットの処理が可能になりました。それによって、IFCユーザーは、主観性を減少させて、特定のオブジェクトを正確に分類できます。 AIによるタグ付けツールを使用すると、オブジェクトを特定のクラスに割り当て、タグ付けした要素に基づいて他の母集団を予測し、未知のオブジェクトのクラスターを探索できます。さらに、AIは既存のモデルを利用してデータを分類したり、各実験のニーズに合わせて新しいモデルをゼロからトレーニングすることもできます。
Amni™ AIによるIFCデータの活用
Amnis™ ImageStream™X Mk II イメージングフローサイトメーターとAmnis™ FlowSight™X イメージングフローサイトメーターのユーザーは、Amnis™ AIによって複雑な細胞解析を自動化し、畳み込みニューラルネットワークを用いたディープラーニングを利用して、より効率的なデータ処理を実現することで大きなメリットを得ることができます。このアプローチにより、複雑なフィーチャーを創出するという問題が解決され、特定の細胞集団をより高い精度と再現性で分類できるようになります。そのため、データ分析上の日々の変動やユーザー間の変動の余地が少なくなります。
Amnis AIで処理されたデータは、クラス分布ヒストグラム、混同行列、クラス分類のパフォーマンス指標、精度関数、画像も視覚化します。そして、分析プロセスのより深い洞察を提供し、誤分類が生じてしまったとしてもその誤りに気づきやすくなります。
Amnis AIを理解する最良の方法は、実際に使用してみることですが、Amnis ImageStreamのビデオライブラリーには、微小核を測定するケーススタディや、画像ベースの細胞分析にAmnis AIを使用するケーススタディなど、Amnis AIに関するビデオを公開しています。 Amnis AI画像分析ソフトウェアの詳細とIFC実験にもたらすメリットについては、製品ページでご確認ください。
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