マルチプレックスにより、スループットが大幅に向上。ハンズオンタイムの短縮と優れた結果の取得を実現
最適なイムノアッセイプラットフォームの選択
最適なイムノアッセイプラットフォームを決定するには、いくつかの要素を考慮する必要があります。効率的なワークフローとハイスループットな検査を必要とするラボにとって、xMAP® ビーズベースのテクノロジーはマルチプレックスのゴールドスタンダードであり、サンプル、時間、試薬を節約しながら、より多くのデータを取得することができます。
一般的に低プレックスのイムノアッセイを行うラボでは、電気化学発光(ECL)法の固体マトリックスアッセイも選択肢の一つですが、一般的にはビーズベースのアッセイよりもハンズオンタイムが必要になります。ここでは、これら2つの重要な機能について、どのように積み上げていくかを説明します。
Luminex xMAP® ビーズベースマルチプレックス | 電気化学発光法 | |
プレックス数 (1ウェルの項目数) |
最大500 | 最大10 |
ハンズオンタイム | 最少 | 中程度 |
xMAP®とECL法の比較
血漿サンプル中のサイトカインの測定
ドイツのチュービンゲン大学自然医科学研究所(NMI)の研究者らは、最近出版されたFrontiers in Immunologyの中で、ヒト血漿中のサイトカインの定量における、xMAPとECL法の結果の比較について発表しました。1
この研究では、ECL法で全く検出されなかった多くのアナライトが、LuminexのFLEXMAP 3D™ システムでは同一サンプルから検出・定量されたことが示されました。このデータの重要性は下の図に示されており、xMAP アッセイでは未検出の頻度が低くなっています。
xMAPとECL法によるサイトカイン定量
Figure 1. Luminex (LMX) xMAP® および 電気化学発光 (ECL) 法の マルチプレックスサイトカインイムノアッセイにおける未検出サンプルの割合 ECL法はxMAPアッセイに比べて未検出の頻度が高く、いくつかのアナライトはECL法で高頻度で検出されませんでした (IL-10, IL-12, IL-1β, IL-2, IL-4, IL-6, GM-CSF) 。
サイトカインプロファイリングと膠芽腫
Washington ワシントン大学医学部の研究者が行った研究では、xMAP テクノロジーはECL法と比較して、膠芽腫患者の少量血漿サンプル中のサイトカインの検出および定量において、より信頼性が高いことが証明されました。2
FLEXMAP 3D システムでは、19種類の共通するサイトカインすべてを100 %のサンプルで定量することができました。一方、ECL法では、19種類のサイトカインのうち7種類が25 %以上のサンプルで検出できませんでした。
この研究では、xMAP マルチプレックスアッセイ (LMX) を用いることで、コスト、労力、時間を節約できる可能性があることが示されました。これは、特に希少なサンプル、高価なサンプル、量が限られているサンプルを扱う場合に有利です。
xMAP®とECL法の比較研究
ECL法と xMAPビーズベースのイムノアッセイの性能を比較した2つの独立した研究の結果、xMAP がより高いスループット、高い検出感度、時間とコストの節約を実現することが示されました。 White Paperをダウンロード して、その方法と結果の概要をご覧ください。
ビーズベースのマルチプレックスの検出能力:高い感度と迅速な結果
従来のイムノアッセイや核酸アレイと比較して、xMAP® ビーズベースのアッセイは完全な液相で行われます。固相基質との相互作用がないため、反応が迅速で理想的な多項目測定です。
さらに、1ウェルで最大500項目を同時検出するxMAP® テクノロジーは、高い感度と特異性に加えて卓越したスループットを実現し、研究の幅を広げることができます。自動化されたワークフローで、試薬と貴重なサンプルを節約できるだけでなく、ハンズオンタイムを大幅に短縮させることができます。
xMAP® テクノロジーがゴールドスタンダードである理由:
- 54,000報以上の査読論文と広範なパートナーネットワークにより、xMAPユーザーは幅広い研究コミュニティにアクセスすることができ、市販キットとカスタムキットの両方からアナライトの最大のセレクションを利用することができます。
- ハイスループットにより、試薬、消耗品、サンプルの使用量が少なくて済み、処理時間やハンズオンタイムを最小限に抑えることができます。自動化されたワークフローと組み合わせることで、xMAPテクノロジーは他に類を見ない柔軟性を提供し、高品質な結果を迅速かつ確実に提供します。
- xMAPビーズは、高い検出感度とハイスループットを実現することで、幅広い濃度のアナライトの検出に対応しています。
- xMAP Cookbook、成長を続けるxMAPコミュニティ、Luminexトレーニングコースなど、あらゆるレベルのxMAPユーザーをサポートするためのリソースをご用意しています。
マルチプレックスに最適な方法に切り替える準備はできましたか?
参考文献
- Günther A, Becker M, Göpfert J, et al. Comparison of Bead-Based Fluorescence Versus Planar Electrochemiluminescence Multiplex Immunoassays for Measuring Cytokines in Human Plasma. Front Immunol. 2020. doi.org/10.3389/fimmu.2020.572634.
- Bender DE, Schaettler MO, Sheehan KCf, et al. Cytokine Profiling in Plasma from Patients with Brain Tumors Versus Healthy Individuals using 2 Different Multiplex Immunoassay Platforms. Biomark Insights. 2021 Mar 30;16:11772719211006666. doi: 10.1177/11772719211006666.